この記事では
- オクラの歴史・ネバネバについて・栄養素などの特徴
- オクラに影響を与える病害虫
- オクラにまつわる豆知識
を紹介していきます
「オクラって健康にいいんでしょ?とにかく食べて夏バテ予防するんでしょ?わかってるよー!」
っていう方も、一度落ち着いてみてみてください。
オクラの特徴
そもそも原産地ってどこなの?
オクラの歴史
ていうかダジャレ❓ ウザっ❗️
原産地は、アフリカ北東部でエチオピアとエジプトが特に有力とされており、熱帯地方や温帯地方で栽培され、エジプトでは紀元前元年頃にはすでに栽培されていたという記述もあります。
(※くれぐれも「原産地はオクラホマです」とか言わないように注意しましょう🤣)
オクラは寒さに弱くアフリカ北東では多年草ですが、少しの霜で弱ってしまい冬を乗り越えきれず枯死してしまいます。そのため、日本では一年草となっています。
日本へ伝わってきたのは明治初期で、鹿児島県や沖縄県、伊豆諸島で栽培されるようになり、当時は「ネリ」と呼ばれ、アメリカで改良された品種が入ってきたため「アメリカネリ」とも呼ばれていました。
昭和50年代から全国的に普及し始め、この時期から英名の「オクラ」と呼ばれるようになり、今では夏を代表する野菜となりました。
栽培時期
夏になると、夏バテ防止にオクラが頭に浮かぶという方も多いのではないでしょうか。
お味噌汁に入れたり豚肉で肉巻きしたり、我が家でもオクラは毎年作って食べているので、家族みんな大好きな野菜のひとつです。
僕の場合(福岡県)は、5月のゴールデンウィーク前に種まきして6月下旬頃に初収穫!
夏は毎日オクラ料理ざんまいです😄10月いっぱい取れれば大満足といった感じですね💖
オクラはなんでネバネバするの?
オクラのねばねばの正体は、ペクチン・ガラクタンという食物繊維で、コレステロールを減らす効果があり、それ以外にも夏バテ防止・便秘・下痢などの調整作用にも効果的と言われています。
気になる栄養素
前述したねばねばの成分(ペクチン・ガラクタン)には、βカロテン(ビタミンA)、B1、B2、C、ミネラル、カルシウム、カリウムなどが多く含まれ、この子達が、夏ばて防止・便秘・下痢に効く整腸作用を持っています。
ペクチンは整腸作用があり、便秘や下痢を予防して大腸ガンのリスクを減らす効果があると言われ、さらにコレステロールを減らし排出する作用もあるといわれています。
βカロテンはビタミンAとして体内で取り込まれ、髪や皮膚・粘膜などを守ってくれ、免疫力を高め防御してくれます。
美容と健康にもってこいの野菜なんです、さらに、抗酸化作用もあるためアンチエイジグ効果も期待できます。
いわゆる「そんな歳には見えなーい」とか「いつまでも若々しいですね〜」などと言われるのが増えそう!ということですね😆
<100gあたりの栄養価>
- βカロテン 670μg(マイクログラム)
- カルシウム 92mg
- ビタミンC 11mg など
オクラに影響を与える病害虫とは

かかりやすい病気
土壌中の菌やカビが原因で発生する病気が多く、梅雨時に繁殖しやすいので注意深く観察しましょう。
病気名 | 症状 | 対策と予防 |
---|---|---|
立ち枯れ病 | 茎が茶色になって枯れる | 雨が多い時に発生しやすく、枯れた茎は切り取って処分し、余分な茎も切り取り日当たりと風通しを考え、水はけをよくする |
モザイク病 | 葉の緑が色抜けする | アブラムシがウイルスを持ってくるため、アブラムシを見かけたら、その葉っぱは切り落とし畑の外に処分する |
うどんこ病 | 葉に白い粉のようなカビが生える | ひどくなると果実やヘタにも広がるので、早めの防除が必要 |
連作障害とは、同じ作物を同じ場所に繰り返し栽培することで、土壌中に細菌やウイルスが蓄積することで病害虫の被害を受けてしまうこと。
対策としては、毎年別の作物を植える輪作を行ったり、堆肥・石灰を混ぜてよくかき混ぜると軽減できる。

つきやすい害虫
オクラの害虫は、主に葉や実をむしばんでいく場合が多いため、虫の侵入や雑草が繁茂しないよう日頃の手入れを心がけましょう。
害虫名 | 症状 | 対策と予防 |
---|---|---|
アブラムシ | 葉の裏に集まって汁を吸って弱らせる | サンサンネットなどの防虫ネットをかけて予防しましょう |
ハスモンヨトウ | 蛾の幼虫が葉を食べて葉をボロボロにする | 成虫の侵入と産卵を防ぐため5っm目くらいの防虫ネットを張って防ぎましょう |
オオタバコガ | 蛾の幼虫で果実に入り込んで中身を食べて変形させる | 蛾が侵入にないように防虫ネットを張って予防しよう |
マルチシートとは、雑草防止効果・地面の温度調整・乾燥防止効果・病気の予防など様々な効果が期待されます。
乾燥しにくいので水やりが不要になったり、雑草の抑制になったり作業の手間がかなり省けますのでオススメです。

オクラにまつわる豆知識

オクラの日
8月7日はオクラの日です。
「えっ?何でその日?」
「語呂合わせでいくと花(87)とか鼻(87)の日とかじゃないの〜?」
って思いたいところですが、実は意外にステキな理由がありました。

本来この日は、旧暦7月7日の七夕で月遅れの七夕と言われています。
七夕といえば、おりひめとひこぼしですよね!
そこで夏の星空をイメージしやすいと思いますが、オクラの切り口も星型で可愛いく短冊に書いた願い事が叶いそうということでこの日に決めたそうです。
(岩手県盛岡市の青果業を営む「やおやささき」が制定。どうしてもこの日ははずせなかったみたいですね😆)
この日は、オクラの旬な季節であり夏まっただなかで、夏バテしやすい時期でもあります!
というわけで、みなさん美味しいオクラを食べて夏バテ予防しましょうね!
美味しいオクラの見分け方

表面に輝くように産毛がある
大きすぎると固いので小さくて柔らかいものを選び
色は濃く鮮やかなグリーンを
切り口が茶色ではなく綺麗なものを選ぶと
新鮮で美味しいオクラをゲットできます!
オクラを生で食べると危険ってホント〜?
結論から言いますと、「生で食べてもほぼほぼ大丈夫です!」
なぜ危険かと言うと
小さいお子さんや胃腸が弱い方は下痢や腹痛を訴えたり、アレルギー反応が出たりすることがすこ〜しだけあるからです。
とは言っても発症する確率はか〜な〜り低いとされています。
生で食べた時の反応としてすこ〜しだけ起りそうなのが2つあります。
① ネバネバ成分のペクチンに含まれる食物繊維が口の中や唇にかゆみを与える場合がある。
対処法として、食物繊維を柔らかくし食べた時の刺激を和らげるために加熱処理する
② 表面の輝く産毛により口の中が刺激されかゆみを与える場合がある。
対処法として、下処理をする!まな板の上でオクラを整列させ塩をふり、ごろごろとこすり合わせたあと産毛をとり、ヘタとガクをとれば生で食べても大丈夫!
生で食べるといってもきざんで納豆に混ぜたり、冷奴の上にのせたりと、一本丸ごと食べることはほとんどないということで
「生で食べてもほぼほぼ大丈夫です❗️」という結論になります。
まとめ
今回は、18年以上の農業経験を持つ僕がオクラについてまとめてみました👍
オクラの歴史・・・原産地はアフリカ北東部で日本では、明治初期に伝わり昭和50年代から普及し始める
栽培時期 ・・・春から秋にかけて栽培し、収穫は6月下旬から10月下旬まで可能、冬は枯死する一年草
オクラのネバネバとは・・・ネバネバの正体は、ペクチン・ガラクタンという食物繊維で、夏バテ予防・便秘・下痢などの調整作用を持っている
栄養素 ・・・ペクチンは大腸がんのリスク軽減やコレステロールを減らし、βカロテンは髪や皮膚・粘膜を守ってくれ、アンチエイジング効果もあり若々しくなる💖
病害虫 ・・・連作障害、雑草に繁殖する虫の影響で、病気になったり虫食いになったりするため日頃の除草対策(マルチシート張り)や害虫侵入防止対策(防虫ネット張り)が必要
オクラの日・・・旧七夕「月遅れの七夕」にちなんで8月7日!
美味しいオクラの見分け方・・・輝くような産毛があり、小さくて柔らかく濃く鮮やかなグリーンであること、なおかつ切り口が綺麗なもの。
オクラは生だと危険?・・・生で食べても大丈夫ですが下処理をして加熱処理をした方が安心です

